沖縄初シーサイド ドライブ イン名物スープと24時間営業の謎
シーサイド ドライブ インは、エメラルドグリーンの東シナ海を臨む沖縄県国頭郡恩納村の沿道に、昭和のアメリカンダイナーの面影を色濃く残したまま力強く佇んでいる。1968年の創業以来、沖縄初となるドライブインレストランとして半世紀以上の歴史を重ねてきたこの場所は、外食・飲食産業が目まぐるしい変化を遂げる2026年の現在においても、深夜のドライブ客や地元民、そして世界中からの旅行者の憩いの場として絶え間ない熱気に包まれている。
夜の静けさが広がる国道58号線を走らせると、突如として海辺の闇の中に温かいネオンの光が浮かび上がる。創業者の湧川愛策氏が米軍基地内の食文化やドライブインレストランのスタイルを取り入れて開いたシーサイド ドライブ インのテイクアウト窓口には、午前3時を過ぎても絶え間なく車が滑り込んでくる。
2026年最新情報!限定メニューの秘密と24時間テイクアウトの熱狂

2026年の最新取材で見えてきたのは、昭和から令和へ、さらには未来へと受け継がれる圧倒的な熱気だ。店内でのレストラン営業は夜間に一旦クローズするものの、テイクアウト窓口は「24時間年中無休」というタフなスタイルを維持し続けている。深夜から早朝にかけて訪れるドライバーたちの目当ては、テイクアウト限定で提供される各種軽食や、往年のアメリカンフードの遺伝子を継承する隠れた限定メニューだ。
特製フライライスや名物のサンドイッチ、手作りのチャップステーキなど、どれもボリューム満点でありながら、どこか懐かしいホッとする味付けが施されている。夜間のドライブ途中に小腹を満たす地元の若者たちや、早朝のサップやサーフィンに向かうマリンスポーツ愛好家たちが窓口で行列を作る光景は、恩納村の風物詩と言っても過言ではない。
深夜の海風と共に運ばれる「名物スープ」の魔力

この店を語る上で絶対に外せない存在、それが「スープ(自家製スープ)」だ。真っ白でとろみのある独特のビジュアル。一口口に含むと、豚骨や鶏ガラのコクと旨味が口いっぱいに広がり、刻まれたハムやマッシュルームの風味がアクセントとなって鼻を抜ける。
「このスープを飲むために車を走らせてきた」と語る地元の常連客は少なくない。冷えた夜風に吹かれながら、車内で湯気立つプラスチックカップのスープを啜る瞬間こそ、まさに極上の体験だ。卓上のペッパーを少し多めに振るのが、通たちの間で語り継がれる秘伝の楽しみ方である。
日本放送協会「ドキュメント72時間」が捉えた人間模様

このレトロな空間は、メディアの視点からも大きな注目を集めてきた。日本放送協会(NHK)の人気ドキュメンタリー番組「ドキュメント72時間」では、同店を舞台にした密着取材が放映され、全国的な反響を呼んだ。現在ではNHKオンデマンドをはじめ、Netflixなどのストリーミングサービスでも配信されており、映像を通じてその存在を知った内外の観光客が聖地巡礼のように足を運んでいる。
深夜のカウンターに集う人々――失恋の傷を癒やしに来た若者、夜勤明けのタクシー運転手、長距離ドライブ中の家族連れ。カメラが収めたのは単なる飲食店の営業風景ではなく、人生の交差点として機能する温かな居場所の姿だった。
創業者・湧川愛策氏の志と有限会社シーサイドドライブインの歩み
沖縄がアメリカ統治下に置かれていた1968年、創業者の湧川愛策氏は「車に乗ったまま気軽に本格的な西洋料理やアメリカ料理を楽しめる場所を作りたい」という情熱からこの事業を立ち上げた。現在も運営を担う有限会社シーサイドドライブインは、時代の波に飲まれることなく、創業当時のレシピと温もりある接客を守り続けている。
店内には当時の水槽やビンテージのアメリカングッズ、オールドファミリーレストランを思わせるインテリアがそのまま残り、まるでタイムスリップしたかのような錯覚を覚える。効率化とデジタル化が加速する現代の外食・飲食産業にあって、あえて人間の手触りと情緒を残す経営姿勢こそが、半世紀以上愛される理由だ。
恩納村の海岸線で楽しむ絶景スポット活用法と沖縄観光産業の未来
沖縄県屈指のリゾートエリアである恩納村に位置する同店は、絶景ロケーションという強力な武器を併せ持つ。昼間は目の前に広がる青い海と空を眺めながらイートインスペースでゆったりと食事を楽しみ、夕暮れ時には西海岸に沈むサンセットを鑑賞する。そして夜は波の音を聞きながら24時間営業のテイクアウトを利用する――時間帯によって全く異なる表情を見せてくれる。
沖縄観光産業がリピーター重視・滞在型観光へとシフトするなか、単なる「映えスポット」にとどまらず、沖縄の歴史的背景と食文化を体現する本物のドライブインレストランとして、さらなる魅力を放ち続けている。沖縄ドライブの旅路において、ここは決して通り過ぎてはならない唯一無二の目的地なのだ。 (出典: シーサイド ドライブ イン(Yahoo!ニュース))